住宅ローンが残っている自宅がある場合、婚姻費用の算定にあたり住宅ローンの支払いを考慮しなければならない場合があります。

婚姻費用を支払う側を「義務者」。もらう側を「権利者」と言います。

①義務者が住宅ローンを支払っている場合

義務者が住宅ローンを支払っている場合で、義務者が自宅に住み続けている場合は、自分の住居費を負担しているにすぎず、婚姻費用の算定にあたり住宅ローンを考慮する必要はありません。

一方、義務者が住宅ローンを支払っているが、権利者が自宅に住み続けている場合は、義務者が住居費を二重に支払い、権利者は住居費の支払いを免れている状態になります。この場合、婚姻費用の算定にあたり住宅ローンの支払いを考慮する必要があります。

②権利者が住宅ローンを支払っている場合

権利者が住宅ローンを支払っている場合で、義務者が自宅に住み続けている場合は、義務者は住居費用の支出を免れている状態になります。この場合、婚姻費用の算定にあたり住宅ローンの支払いを考慮する必要があります。

一方、権利者が住宅ローンを支払っていて、権利者が自宅に住み続けている場合は、やはり自分の住居費を負担しているにすぎず、婚姻費用の算定にあたり住宅ローンを考慮する必要はありません。

③義務者と権利者双方が住宅ローンを支払っている場合やどちらも住宅に居住していない場合

義務者と権利者双方が住宅ローンを支払っている場合やどちらも住宅に居住していない場合は、婚姻費用の問題にはなりません(双方が支払っているが、よほど一方の負担額が低い場合は別)。

婚姻費用の分担につきお悩みのときはお気軽にご相談ください。

盛岡離婚相談センター 080-9611-9591